パートナーの浮気調査を依頼する探偵事務所の選び方にはポイントがあります。悪徳業者に騙されないためにも、探偵事務所の選び方は重要です。こちらの記事ではネットで探す際のポイントや相談時に確認すべき点をご紹介します。
優良な探偵は慰謝料請求や離婚裁判に有利な証拠を取ってくれるはずです。あなたの今後のために、助けになってくれる探偵事務所を選んでいきましょう。
探偵を探す4つのチェックポイント
浮気調査や素行調査を依頼したいと探偵事務所を探す場合、ホームページなどから優良業者かどうかをチェックすることができます。こちらでは探偵事務所を選ぶ際のポイントについて解説してきます。
①誇大広告がないか
「調査成功率100%」や「絶対に成功します」といった大げさな宣伝文句や誇大広告を掲げている探偵事務所には依頼しないようにしましょう。どんな広告にでも当てはまりますが、「100%」や「絶対」はありません。
自社の調査能力に自信がなく顧客が来てくれない探偵事務所ほど、客寄せのためにこのような宣伝文句を使います。誠実な探偵事務所は宣伝文句も誠実なはずです。誇大広告を出している事務所は避けた方が安心です。
②事務所は自宅の近くにあるか
探偵の事務所が自宅のそう遠くない場所にあるかもチェックポイントです。実際に契約したり調査を依頼する場面では探偵と直接顔を合わせたり事務所に赴くことがあるため、あまり遠いと負担がかかってしまいます。
また探偵が調査する際、調査場所から離れていると余計や宿泊費や交通費といった経費が必要になります。ただあまり近くにありすぎると、周囲の人に探偵を利用していることがバレてしまう恐れがあるため、都会なら一駅程度離れた場所が良いでしょう。
さらに事務所がホームページに掲載している住所にきちんとあり、事務所での面談か可能かも確認したいポイントです。いざという時に事務所の場所が分かっていると、連絡がつかなくなったりトラブルがあった時にも安心です。
③会社情報が掲載されているか
探偵事務所をネットで検索する際には、詳細な会社情報が掲載されているか確認しましょう。確認したいポイントは以下の通りです。
- 住所
- 代表者名
- 固定電話
- 会社組織になっているか
- 探偵業届出番号
固定電話はできればフリーダイヤルだけでなく、通常の電話番号も記載されている方が望ましいでしょう。住所がなくフリーダイヤルの番号だけしか掲載されていないと、事務所の所在地があいまいになるためです。
④探偵業届出番号による行政処分の有無
上の会社情報で「探偵業届出番号」の表示がある方が望ましいとご紹介しましたが、この探偵業届出番号が分かると、事務所が行政処分を受けたかどうかが分かります。
探偵業届け出番号の取得は「探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)」に基づいた探偵事務所の義務で、所在地のある公安委員会に届を提出して許可を取らなければ探偵を開業できません。
警視庁のホームページでは探偵業法や消費者契約法といった法律に違反して行政処分を受けた探偵事務所を公表しています。公表の期間は処分を受けた日から3年間ですので、探偵を選ぶ際はぜひチェックしてみましょう。
相談時に確認したい6つのポイント
ホームページなどで相談する探偵事務所が決まったら、電話での相談を経て面談を行います。面談時の対応や説明からも優良業者を見抜くポイントがあります。
①相談員や探偵との相性
探偵事務所の相談員や実際に調査を行う探偵の相性を確かめることが重要です。自分の話を丁寧に親身になって聞いてくれる相談員がいるか?急な調査に依頼にも何とか対応してくれる探偵がいるか?を見極めましょう。
浮気調査は1カ月~数か月かかることがザラにあります。頻繁に打ち合わせや連絡を取らなければいけない場面で探偵との相性が良くないと、意思の疎通がうまくいかずに求めている調査結果を得られない恐れがあります。
こうしたやり取りは余計なストレスや無駄な追加料金を生む原因となりますので、相談時には探偵の人柄や相性もきちんと確認することをおすすめします。
②料金やプランの説明は丁寧か
調査料金のプランや追加料金について、丁寧に説明してくれる探偵事務所を選びましょう。それぞれのプランの特徴だけでなく、あなたのケースに合ったプランを紹介してくれる探偵事務所が優良と言えるでしょう。
また探偵事務所によって交通費といった経費や証拠の追加入手に応じて、新たに追加料金がかかる場合があります。そういった追加料金についても、事前に説明してくれる事務所を選ぶようにしましょう。
もし実際にかかる金額が分からず不安なら、見積書を出してもらうことをおすすめします。調査内容については調査報告書のサンプルを確認すると、自分が求めているレベルの証拠かどうかが分かります。
③リスクやトラブル時の説明があるか
確実な証拠が取れなかった場合や、ターゲットに調査していることがバレた場合の対処方法および料金支払いについて、事前に説明してくれる業者なら安心して任せられるでしょう。
どんな簡単な調査であれ、突発的なアクシデントやトラブルはつきものです。万が一の時にどんな対応をしてくれるのか分かっていれば、トラブルが発生しても探偵事務所ともめずに済みます。
④強引に契約を迫ってこないか
どんなに料金の説明が丁寧で自分の話を親身に聞いてくれたとしても、強引に契約を迫ってくる探偵は気を付けましょう。納得していないうちの契約は後にこんなトラブルを招く恐れがあります。
- 望んでいる調査結果が得られない
- 聞いていない追加料金が発生
- 調査料金を払ったが調査をしてくれない
- 探偵と連絡が取れない
調査能力が低い探偵ほど契約を急ぐ傾向にあります。面談後に電話を何度もかけてきて契約を迫ってくるような探偵事務所には依頼しないようにしましょう。
⑤浮気調査の実績が豊富か
浮気調査の実績が豊富な探偵事務所に依頼するようにしましょう。実績が豊富ということは失敗する確率が少なく、裁判で有効な証拠が得られる裏付けになります。
調査の実績はこのような数字からチェックしましょう。
- 創業年
- 過去の調査件数
- 年間の調査件数
- 顧客満足評価
- 探偵歴
上のような実績を数字で表せられない探偵は、もともとの調査能力が低かったり、違法な調査を行う可能性があります。また盗聴・盗撮による調査や復縁屋・別れさせ屋を勧めてくる業者には要注意です。
⑥調査員の質や使用する機材
実際に調査を行う探偵の技術や使用する機材を確認して、依頼するかどうかを決めましょう。良心的な事務所なら調査の説明の段階で次のようなことを説明してくれます。
- 1日の稼働時間
- 稼働時間帯
- 調査員の質
- 調査員の動員数
- どんな機材を使用するか
- 交通手段(バイク・車)
特に調査員の質は重要です。調査費用が異様に低く設定してある探偵事務所では、アルバイト探偵を使っているケースがあります。片手間のアルバイトでは思ったような結果を得られないばかりか、相手に見つかる可能性が高まります。
また証拠写真や動画の撮影能力にかかわってきますので、どんな調査員が調査をするのか、カメラや機材はどんなものを使うのか契約前に必ずチェックしましょう。
悪徳業者による主なトラブル
近頃インターネットで広告を出している悪質探偵事務所によるトラブルが増えています。ここでは消費生活センターなどに報告が寄せられるトラブルの実態を見ていきます。
契約書に関するトラブル
調査を依頼する際に交わす契約書をはじめとする書類トラブルが発生しています。
- 契約書・重要事項説明書がない
- 書類が一部しかない
- 強制的に契約させる
- 契約書に記載している内容を後から改ざんする
- あえて明瞭な内容を記載しない
契約を交わす場合、両者が同じ内容の書類にサインして保管しなければいけません。探偵事務所と契約を結ぶ際には下のような書類が必要となることを覚えておきましょう。
重要事項説明書 | あらかじめ説明すべき事項が記載された書類 料金支払いやキャンセルについてしっかり確認する |
誓約書 | 探偵が業務上知り得えた情報を第三者に口外しないことを約束する書類 内容や交付の必要は探偵業法で決められている |
調査委託契約書 | 調査内容や報告書の提出など、調査に関して同意すべき内容がかかれた書類 二部作成し依頼者・事務所がそれぞれ持つ |
調査料金のトラブル
調査料金のトラブルには次のようなものがあります。
- 違約金に関するトラブル
- 高額な料金を請求された
- 契約以外の追加料金が発生
格安料金を宣伝文句にしている探偵事務所の中には、見積もりを安く出し、後から高額な追加料金を請求する悪徳業者が紛れていることがあります。
キチンとした調査をするには、相場の調査料金が必要となります。安すぎる調査料金には何かしら裏があると考え、安易に飛びつかないようにしましょう。
調査中のトラブル
調査実績が浅かったり探偵の質が悪かったりすると、次のようなトラブルが発生します。
- 調査をしない
- 証拠が取れない
- 調査中に連絡が取れない
- 調査相手に寝返る
- 調査相手を脅す
これまでご紹介した確認ポイントを踏まえて、優良な探偵事務所を選ぶようにしましょう。
調査後のトラブル
調査終了後のトラブルは、以下のような事例が報告されています。
- 報告書を出してくれない
- 報告内容を偽装
- 調査していないのに報告書を提出
調査報告書は探偵事務所が提供できる唯一の商品ともいえるものです。調停や裁判で使える証拠とするには、報告書の信ぴょう性が重要になります。
悪徳業者のトラブル解決法
もし悪徳探偵事務所の被害に遭ってしまった場合は、次のようなところに相談することをおすすめします。被害の状況や種類に応じて相談先を選ぶようにしましょう。
警察・検察に相談
法律に違反している業者にあたった場合は、警察や検察に相談することをおすすめします。具体的には次のようなトラブルが法律違反に該当します。
嘘の内容を説明されて契約金を支払った | 詐欺罪 |
長時間にわたって契約を求められたり、契約しないと帰れない状況で契約させられた | 強要罪 |
調査結果をもとに対象者や依頼人を脅して金品を要求 | 恐喝罪 |
調査目的で他人の敷地や住居に無断で侵入 | 住居侵入罪 |
弁護士に相談
上記の法律違反をするような探偵事務所に被害を受けたら、弁護士に相談するのも有効です。また料金トラブルや違約金トラブルに関しても法的手段に訴えるとスムーズに返金してもらえる可能性があります。
弁護士は次のような法律の内容に基づいて、探偵事務所と交渉をしてくれます。
探偵業法 | 探偵事務所の業務停止命令や罰則がある法律 |
消費者契約法 | 業者と消費者との間で交わされる契約に適用 重要事項の不実告知などがあると無条件で解約できる |
特定商取引法 | 事務所以外の場所で契約した場合に適用 |
料金返還は公的機関へ相談
料金トラブルといった業者の民事責任は警察に訴えても扱ってもらえないため、消費生活センターや業界団体に相談することをおすすめします。
消費生活センターでは相談内容ごとにふさわしい相談先を教えてくれたり、トラブル解決のためのアドバイスをしてくれます。また探偵が所属する業界団体では、探偵事務所へ直接指導したりトラブル解決の方法を教えてくれるでしょう。
クーリングオフを適用
カラオケボックスや喫茶店といった探偵の事務所以外の場所で委託契約を結んだ場合は、クーリングオフが適用されて8日以内なら契約を解除できる可能性があります。
事業者は事務所以外の場所で契約をする際、クーリングオフについて説明がある契約書を準備し、内容について説明しなければならない義務があります。これに違反していると料金支払い済みでも無条件で契約を解除することができます。
優良な探偵を選ぶには契約前にしっかりチェック!
探偵を選ぶ際は料金や事務所の規模の大きさだけで選ばず、ホームページや探偵事務所を自分の目で確認して選ぶことをおすすめします。探偵事務所への電話相談や面談は契約前なら基本的に無料です。
今回ご紹介したチェックポイントを確認しながら、余裕があれば時間をかけて探偵事務所を選ぶと良いでしょう。優良な探偵事務所が取ってくれた証拠はあなたの今後を助けてくれるカギとなります。
調査終了後のカウンセリングなどを実施している探偵事務所もありますので、長いお付き合いができる事務所を選んでいきましょう。