この記事を読んでいる人の中には「浮気した妻を許すべきか迷っている」という方がいるのではないでしょうか。妻の浮気を許すか許さないかを決めるのには、いくつかのポイントがありますので参考にしてください。
許した後に夫婦を継続するための秘訣や、許せないと思ったらすべきことなどもご紹介していきます。再び妻の浮気を繰り返させないためのポイントは、今後の夫婦生活をよりよくするのにも効果的です。
許すor許さないを決める基準・ポイント
こちらではお互いの態度や子どもの状況、浮気の理由などから許すか許さないかの判断基準を示していきます。ご自分の状況を踏まえながら判断の参考にしましょう。
1.妻が心から反省して話し合いができるか
妻を許せるかのポイントは、本人が心から自分の行いを反省して話し合いができるかにかかっています。
妻を許して夫婦としてやり直すためには、夫婦の話し合いが欠かせませんし、妻が逆切れした状態だと到底本心からの話し合いはできません。
もし夫婦を続けたいと思うなら、相手を責めすぎず自分の辛い思いを冷静に伝えましょう。中途半端に強がって許してしまうと心のモヤモヤが晴れず、許したはずなのに怒りがこみあげてきたりして、元の関係に戻ることがさらに難しくなります。
2.以前のような夫婦関係に戻れるか
浮気を知った後でも元の夫婦関係に戻れるかは、妻を許せるかどうかのポイントになります。浮気を許すということは、自分を裏切った妻との結婚生活が続くということです。
他の男性と関係を持った妻と以前のように話をしたりスキンシップをしたりできますか?もし以前のようにできないというなら、きっぱりと離婚をした方がお互いのためになることもあるでしょう。
妻の浮気を許すためには、今まで通りの夫婦関係でいる覚悟が無ければ難しいと考えて判断しましょう。
3.信用回復のため努力できるか
一度でも浮気をしてしまうと配偶者との信頼関係はゼロ以下の「マイナス」になります。そのマイナスになった信頼を回復するためにお互いが努力できるかが、浮気を許せるか許せないかのカギになります。
浮気した妻は自ら予定を細かく伝えたり、一日あったことや会った人を報告して夫が安心して信じてもらえるようになるまで努力するのはもちろんのこと、夫も妻を信じられるように過去の話を蒸し返さないなどの努力が必要です。
4.子供の年齢
夫婦の間に子供がいる場合は子供の年齢が夫婦の今後を左右します。離婚は子供の年齢に関係なく、子供の生活に少なからず影響を及ぼします。
特に子供が小さいうちは、離婚するよりも現状を継続した方が経済面で安定するだけでなく子供の学校といった生活の場が変わることが避けられます。
ただ子供の年齢が高くなればなるほど、母親の異変や夫婦関係のいびつさに気づきやすくなり、結果的に子供も巻き込んでしまうことにつながります。
離婚の際の親権は15歳以上なら子供の意思だけで決められますので、子供の年齢によって許すか許さないかを決めてもいいでしょう。
5.「子供のため」は都合のいい言い訳と気づけるか
気持ちの上では妻を許せないのに「子供のため」と言って、再構築を選択される方も少なからずいるでしょう。しかしそれは自分に都合の良い言い訳という場合があります。
本音は「子供を一人で育てられるか不安」だったり、「世間体が悪いから離婚しない方がいいのでは」だったりします。とはいえ本音のところで妻を許していないため関係はぎくしゃくしたままのことがほとんどです。
子供の成長にとっては不仲の両親の元で生活するよりも、片親でも安心して暮らせるほうがプラスです。思い切って子供を連れて離婚した方が子供のためになる場合もありますので本当に子供のためか?という点を考えて決めましょう。
6.浮気の理由を確認
妻の浮気を許す前になぜ浮気をしてしまったのか、浮気の原因は何なのかといった理由を明らかにしましょう。もしかしたらあなたの方に原因の一部がある可能性があるためです。
たとえば仕事が忙しく家庭を顧みなかったり、セックスを拒んでいたという理由があるなら、あなたにも改善の余地があります。
妻の浮気を許すかどうか悩んでいる方は浮気の原因をしっかりと聞いて、自分にも直すところはなかったのか言動を振り返ってみましょう。自分も悪かったと気が付ければ、妻の浮気を許すような心境になれることもあるでしょう。
許した後の夫婦継続の秘訣は?
浮気を許すと決めたら夫婦関係を継続するためにすべきこと3つをご紹介します。これは妻の浮気に限らず、夫が浮気をした場合にも有効です。
二度目はないと対策を取る
一度の浮気を許した後は、二度目を予防するための対策を講じましょう。浮気は法律で離婚が認められるほどの行為です。
今回は離婚をしないと決めた場合でも何らかのペナルティを課して「次同じことをしたら大変なことになる」という気持ちにさせなければなりません。
具体的には慰謝料の請求や高価なプレゼントを約束する、次に浮気をしたら無条件で離婚するなどです。場合によっては誓約書や合意書といった書類にペナルティの内容を盛り込むと、あなたの本気度がより伝わるでしょう。
夫婦共通の目標を作る
夫婦共通の目標を立てて、それに向かって協力することも夫婦の継続には有効です。夫婦は様々なことを一緒に乗り越えていくいわば「運命共同体」です。
結婚した当初の気持ちに戻って、共に取り組める目標を設定すると夫婦のきずなが深まるでしょう。「夫婦で年一回は旅行に行く」や「定年後はこんな生活をしたい」など、短期・長期問わずどんな目標でも構いません。
一人では達成できない目標を持ってお互いにどんな役割を果たせるか考える過程は、夫婦関係の再構築にきっとプラスになることでしょう。
いつまでも妻を責めない
一旦浮気を許したらいつまでも妻を責め続けることは止めましょう。何かというと浮気の話を持ち出したり、辛かったことをグチグチと妻に言ったとしてもお互いが嫌な気持ちになるだけで、夫婦としてうまくいくわけがありません。
なるべく浮気のことを忘れる努力をしながら、思い出してしまった時にはそのモヤモヤを発散できる方法を持っておくと良いでしょう。
夫婦でコミュニケーションを取りながら、二度と浮気したいと思わないような夫婦関係を作りあげていくことが浮気再発の防止につながります。
許せない場合にすべきこと
もしどうしても妻の浮気が許せないという場合は、自分の気持ちに素直になることも大切です。自分の中で許せないと思ったら、離婚や慰謝料請求に向けて動き出しましょう。
法的に認められる証拠を集める
まずは浮気の証拠、それも法的に認められるしっかりした証拠を集める必要があります。これは慰謝料を請求する際や離婚を有利に進める際のものです。
許せるかどうかまだ分からないという場合も浮気の証拠を取っておくと後々役に立つでしょう。法的に有効な浮気の証拠はこのようなものです。
- 不貞行為があったことが分かるメールやLINE
- 行為中もしくは裸の写真・動画・音声
- 不倫したことを認めた内容の音声・動画
- 探偵事務所の調査報告書
特に調査のプロである探偵の調査報告書は裁判で非常に有利な証拠になります。ホテルへの出入りを複数回押さえた写真などを時系列付きで細かく出してくれるので、自分で証拠を取れないという方は探偵に依頼することを検討しましょう。
妻や不倫相手に慰謝料を請求
有効な証拠が得られたら、妻や浮気相手に対する慰謝料請求を考えましょう。浮気された夫や妻は配偶者に対してとその相手に対して精神的苦痛に対する損害賠償を請求でき、離婚をしない場合でも可能です。
慰謝料の相場は次の通りです。
- 離婚しない場合の慰謝料…100万円未満
- 離婚や別居に至った場合の慰謝料…100万~300万円
浮気相手に対する慰謝料請求の手順はこちらです。
- 浮気相手の顔や氏名、住所を特定
- 浮気相手に慰謝料請求が可能な条件かを確認
- 浮気の証拠を揃える
- 浮気相手と(直接会って・電話で)交渉
- 示談書の作成
- 交渉が決裂した場合は裁判へ
離婚した場合のことを考える
離婚は妻の浮気が許せない場合の最後の手段です。離婚に関する具体的なことを考えながら準備を進めていきましょう。離婚の際に決めることはこちらです。
- お金のこと(慰謝料・財産分与・ローン・年金分割)
- 子供のこと(親権・養育費・面会交流)
- 住む場所のこと(今の家のまま・他の場所に引っ越す)
- 周りの人への報告時期
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妻の浮気で傷付いた心を癒す方法
信じていたはずの人に裏切られたと分かった時、食事をしたり眠ることができない程ひどく傷付くこともあります。人によって傷ついた心の癒し方はさまざまですが、立ち直るにはこれらの方法を試してみましょう。
自分の気持ちに正直になろう
傷ついた心を癒すには、自分の気持ちに正直になるのが一番です。泣きたい時には泣き、叫びたいことを叫んだ方が気持ちがすっきりし、妻の浮気で否定された自分を取り戻すことにつながります。
また友達や同僚といった第三者に自分の気持ちを打ち明けるのも有効です。一人で抱え込まずに気持ちを吐き出す場所を意識して作ることで徐々に傷ついた心が回復していくでしょう。もし周りに相談相手がいない場合は、ネット掲示板に匿名で相談するのもおすすめです。
妻と物理的に距離を置く
妻と意識的に距離を置くことが心の回復につながります。浮気発覚当初は妻の顔を見るだけでも浮気された憎しみや悲しみがつのり、正常な判断ができなくなりますし、許す・許さないどちらに決めても後悔することにつながります。
いったん妻と距離を置いてひとりでいる時間を持つことで自然に冷静になれ、落ち着いて妻との今後を考えられるようになるでしょう。
趣味や仕事に没頭する
趣味や仕事に没頭するのも妻の浮気で傷ついた心を癒すには有効です。スポーツに打ち込んだり仕事に集中したりして無心で居られる間は、浮気のショックや妻への怒りを忘れることができるでしょう。
今までやりたくても出来なかった趣味や、自分を高められる勉強もおすすめです。浮気のことを考える時間が少なるにしたがって傷ついた心も癒えてくるはずです。
傷がいえるには時間がかかると割り切る
すぐに気持ちが元に戻らなくても、傷ついた心がいえるには時間がかかると割り切るのが大切です。ずっとこの状態が続く訳ではありません。今辛いのは仕方がないこととと認め、一日一日を後悔しないように生活することに力を注ぎましょう。
妻の浮気を繰り返させないために
妻の浮気を繰り返させないために、許した後ですべきことがあります。夫婦でよく話し合って、これらのことを一つづつクリアしていきましょう。
誓約書を書いてもらう
浮気を許した後の夫婦継続の秘訣にもありましたが、何らかのペナルティを課したら「誓約書」という形式で決めた内容を記しましょう。
これはお互い言った言わないを防ぐ目的の他に、紙として残しておくことで妻の浮気心に釘を刺す意味もあります。誓約書には次のような内容を入れてください。
- いつ
- 誰が
- 誰に対して
- 何を約束するか
- 自筆の署名・捺印
- 署名した年月日
誓約書には浮気の事実も詳しく記載し、署名捺印は目の前でさせてください。誓約書の内容により法的拘束力を持たせたいなら、公正証書にするのもおすすめです。
夫婦間の約束事を決める
信頼関係回復のためには夫婦間で約束事を決めるのもいいでしょう。浮気をされた側も、許した後でずっと相手を疑ってしまうと疲れます。
そこで外出時や外泊の際の連絡、スマホチェックをするかや一日の報告などを夫婦間で決めておくと疑いの気持ちが和らぎます。たとえば半年や1年といった期限を区切って約束をすれば、妻の心理的負担が軽くなるでしょう。
妻の浮気を許すにはお互いの努力が大切
妻の浮気を突然知ったら動揺し、すぐに許せるか判断が付きません。そんな時は焦らずに判断するポイントを踏まえながら答えを導き出してください。
冷静になって許すと決めたら再発防止策を取り、共通の目標を決めるなどして夫婦継続を目指しましょう。傷ついた心を癒すには趣味や仕事に没頭しながら自分の気持ちに正直になることが大切です。
何より夫婦間の信頼を回復し夫婦の再構築を目指すなら、お互いの努力が欠かせません。妻は信頼を得る努力を、そして夫は妻を再び愛せる努力をしていきましょう。