子供の養育費の相場は?離婚後いくら払って貰える?

離婚をすると「慰謝料」や「養育費」「財産分与」などのキーワードが思い浮かびます。お子様がいらっしゃる方にとって、養育費を受け取れるかどうかはとても重要なことですよね。

子ども将来のためにも養育費はきちんと受け取りたいものです。この記事では、子供の養育費と教育費の相場や支払ってもらえなくなった時の対処法についてご紹介していきます。


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養育費とはどういったもの?

ひとまとめに養育費といっても、具体的に子供の何に対して支払われる金額のことを指すのでしょうか。まずは養育費について知り、どういったケースに元夫ヤ妻から受け取ることができるお金なのかを見ていきましょう。

「養育費」は子の生活保持義務とされる

養育費とは、子どもを監護・教育するために必要な費用です。 一般的にいえば、未成熟子(経済的・社会的に自立していない子)が自立するまで要する費用で、生活に必要な経費、教育費、医療費などです。

引用元:養育費相談支援センター より

養育費は子の生活保持義務とされ、夫婦が離婚した際に子を引き取り親権を得た人に対して、子を監護・教育するために支払います。養育費の支払い義務は支払い責任者が自己破産した場合にも、義務はなくなりません。

2011年の民法改正時に母子及び父子並びに寡婦福祉法では、離婚する夫婦が取り決める事項として「面会交流及び養育費の分担」が必須となりました。

参照: 養育費相談支援センター 養育費・面会交流に関する制度的諸問題 より

離婚せず「婚姻費用」の請求という手も

養育費を貰うには、必ずしも離婚をしなければならないという訳ではありません。「婚姻費用」の請求を行うと、離婚をしなくても夫婦の収入や財産・社会的地位に応じて必要な生活費を得られます。

婚姻費用は、衣食住の費用のほか出産費、医療費、未成熟子の養育費、教育費などの夫婦が生活していくために必要な費用のことです。支払額はお互いの意向に基づき、夫婦の収入や支出・子の有無や年齢によって選定されます。

引用元:裁判所─婚姻費用の分担請求調停 より

離婚はしないけれど別居という形で、「婚姻費用」を受け取っている方もいらっしゃいます。

養育費の平均受取額は「月3~4万円」もらえる

厚生労働省の調査によると、養育費の平均受取額は「月3~4万円」という結果がでています。これらの詳しい内訳や、養育費の取り決め方法についてお話しします。

平均は母子世帯43,482 円、父子世帯32,238 円

離婚した夫婦の親権者は、子どもの養育費として一般的にどのくらいの養育費を受け取っているのでしょうか。

厚生労働省の全国母子世帯等調査結果報告によると、養育費を受け取っている母子世帯の平均は43,482 円、父子世帯の年齢は32,238 円となっています。

月に3万円から4万円の養育費を受け取っているこになります。さらにメディケア生命保険の調査によると、子育てにかける1か月あたりの費用は平均45,306円ということが分かりました。費用の内訳は次の表の通りです。

■子どものために1ヶ月あたりかけている費用

教育費日用品お小遣い
未就学児18,078円5,817円1,188円
小学生20,371円4,755円395円
中学生23,953円4,527円944円
全体20,799円5,032円2,228円

参照:子どものために1ヶ月あたりかけている費用(メディケア生命保険)

学費や保育料・習い事などの教育費は2万円程度、日用品はおむつやミルクなどが必要な未就学児が1番費用がかかるという結果でした。

母子世帯の受け取れる養育費(43,482 円)と子育てにかける1か月あたりの費用(45,306円)がほぼ同額となり、一般的な子育てをできる額を受け取れているということが分かります。

しかし父子世帯が受け取っているは32,238 円のため、子育てにかける1か月あたりの費用の平均としては下回っています。日本では男性の方が所得が高い傾向にありますので、それが原因だと言えるでしょう。

養育費の取り決めをしている世帯は「27.6%」

離婚した夫婦のうち、全ての支払い義務者が養育費の支払いを行っている訳ではありません。養育費の支払いを命じられていても、一部では支払っていない人もいるのが現実です。

養育費の支払いは離婚時に書面として残しておくという夫婦もおり、厚生労働省の調査によると、養育費の取り決めをしている世帯は「27.6%」という結果になりました。

72.4%の世帯は離婚時に養育費の取り決めを行わず、離婚が成立しています。養育費について話をしていないと、いざ養育費を支払ってもらえなくなった際に問題となります。

養育費を現在も受けているのは「11.9%」

厚生労働省の同調査では、11.9%が「養育費を現在も受けている」と回答しました。内訳は、離婚した父親から現在も受けているが 19.7 %、離婚した母親から現在も受けているが 4.1 %でした。

養育費は支払期間を定めるため、ひとり親世帯になってからの年数が短い方が、「現在も受けている」と回答した割合が高くなりました。

なかには離婚してまもないのに養育費が未払いになってしまったというケースも多く、「離婚時に養育費の取り決めをしておけばよかった」という声も増えています。

参照:平成23年度全国母子世帯等調査結果報告(厚生労働省)より

養育費の金額はお互いの給与によって決まる

養育費の平均金額は母子世帯43,482 円、父子世帯32,238 円とお話ししましたが、養育費の金額はどのようにして決定しているのでしょうか。

支払い義務者と権利者の給与によって決定

養育費は支払い義務者の所得や、受け取り者の所得に応じて変動します。一般的には裁判所が公表している「養育費算定表」を参考に決定します。

これは司法研究の研究結果により、子が自分と同じ生活水準を送るために必要な金額とされ、夫婦が離婚した際の養育費として妥当なものと判断されます。

支払い義務者の収入が高ければ、それに比例して養育費も高くなります。逆に収入が低いと、受け取れる養育費も低額になります。

子どもが「0~14歳」の場合の参考表はこちらです。縦軸が支払い義務者の年収、横軸が権利者の年収です。例えば元夫が支払い義務者で年収が500万円の場合、妻の年収が300万円だと「4~6万円」の支払となります。

支払い義務者の年収支払額
150~200万円1~2万円
225~350万円2~4万円
400~550万円4~6万円
575~700万円6~8万円

子が「15歳以上」の場合

子どもが「15歳以上」になると、支払い義務者の年収が高くなる傾向にあるため、金額が少し異なります。

支払い義務者の年収支払額
150~200万円1~2万円
200~325万円2~4万円
350~450万円4~6万円
475~600万円6~8万円
625~750万円8~10万円

子どもが複数人いる場合には基準が異なりますので、別表を参照する必要があります。養育費の請求を行う際には、こういった基礎となる統計資料があることを知っておきましょう。

養育費の支払いは「成人」に達するまで

養育費をいつまで支払うかについて、揉める夫婦も多いです。日本の法律上、20歳が成人とされているので、原則的に養育費の支払い終期は20歳です。

しかし、なかには子どもが大学を卒業する年の3月までと決めるケースもありますし、18歳で就職した場合にはその時点で養育費の支払義務がなくなることもあります。

いつまで養育費を支払うかも、きちんと書面で残しておいた方がよいでしょう。


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養育費が未払いにならないためにできること

子どもを育てるにあたって、養育費を受け取らなければ満足した教育を送るのは現実的に厳しいでしょう。

離婚して子どもの親権を得たひとり親の相談では、「養育費を支払ってもらえない」をいう問題を多く抱えています。子どものためにも、養育費が未払いにならないためにできることを知っておきましょう。

1.離婚時に養育費を「公正証書」で決めておく

離婚してから、元夫(元妻)が養育費を支払ってくれないと、子供の社会的な発達のための生活水準を保障することが難しくなります。

養育費について口約束で決定してしまうと、後日紛争が生じてしまうことも考えられます。養育費の未払いを予防するため、離婚時に養育費を「公正証書」で定めておくのが良いでしょう。

項目としては「金額・支払期間・支払時期」などを具体的に決めます。金額は原則夫婦間の話し合いで決定しますが、裁判所が公表している「養育費算定表」を参考に決定します。

次に、支払期間は“子が成人する20歳の誕生日まで”や、大学進学を想定する場合は“22歳に達した後の3月まで”などの具体的な期間を設けることもあります。支払時期は毎月一定額の振込みまたは、ある程度の期間分を一括して支払います。

養育費は離婚時に取り決めるのが理想ですが、離婚届を出してからでも遅くありません。離婚後に養育費請求の調停を申し立てを行い、養育費の支払いを求められますよ。

2.家庭裁判所で「養育費調停」を申し立てる

養育費の金額や支払終期の話し合いで、なかなか話がまとまらないこともあります。その際には話をスムーズにまとめるため、家庭裁判所で「養育費調停」を申し立てられます。

調停委員が間に入ることで、話し合いによって適切で妥当な解決を目指せます。万が一、家事調停手続においても話がまとまらない場合は、家事審判手続に移行します。

家事調停の申立てに必要な金額は、子ども1人につき 1200円です。

3.警告を無視されたら「強制執行」を行う

養育費の支払の義務があるにも関わらず、養育費を支払わない場合は、「履行の確保」または「強制執行」の手続きを行えます。

これらを実行するには、養育費について公正証書や家事調停などで決められている必要があります。離婚時に養育費を「公正証書」で決めておくか、養育費を支払って貰えない旨を家庭裁判所を申し立てましょう。

「履行の確保」では養育費を支払わない相手に対して、支払の義務を守ることを勧告します。「強制執行」では、相手の財産や給与から養育費の分の財産を差しし押さえることで、養育費を回収します。

一度決めた養育費の額を変更することもできる

養育費の額を取り決めた後に経済状況が変わったり、子どもの生活状況が変化することもありますよね。そういった場合には一度決めた養育費の額を変更することもできます。

養育費の金額を変更するには、当事者間の話し合いもしくは家事調停や家事審判で決定します。養育費の減額、増額の条件としては次のようなものが挙げられます。

  • 支払の義務者が再婚して、扶養家族が増えた
  • 支払の義務者の収入が減った
  • 権利者が再婚した
  • 権利者の収入が増えた

これらに該当する場合は話し合いで合意が得られなくとも、法的手続きになった際に養育費の変更を認められる可能性が高いです。

養育費は子供の将来のために活かそう!

養育費は子どもの未来と笑顔を守るために得られる正当な権利です。離婚した夫が「養育費は支払わない」からといって、諦めるのはNGです。

家庭内DVが離婚の原因となっている場合には、相手に対する恐怖心から「養育費を支払ってほしい」と申し立てることすら難しいというケースもあります。

こういった際には家庭裁判所で「養育費調停」を申し立てましょう。そうすることで、万が一養育費の支払いが滞った場合に、家庭裁判所を通して相手に支払を勧告できます。


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