結婚は人生のなかでも一大イベントなので、誰しも慎重に選択をしたいものです。結婚前にパートナーに対して「この人と一緒に幸せな人生を送れるかな?」と考えてしまい、マリッジブルーになる人も多くいらっしゃいます。
パートナーに対する不安を解消するために、相手の素行や交友関係などを調べられる“結婚調査”という調査があります。結婚調査は探偵社や興信所に調査を依頼し、あなたの知らないパートナーの一面や素行を知ることができます。
この記事では結婚調査の調査内容や相場、利用するメリット・デメリットなどについてご紹介します。
「結婚調査」は誰が利用するの?
結婚調査は探偵社や興信所などが依頼者から引き受けて調査を行います。探偵社は基本的に以下のような業務の依頼を受け付けています。
- 浮気、不倫調査
- 素行調査
- 行方、家出人調査
- 結婚調査
- 盗聴盗撮発見業務
- ストーカー対策
- データ調査
探偵は依頼者からの依頼に対して、依頼者の欲しい情報を証拠づけて提出し、対価として報酬を受け取ることで成り立ちます。
結婚調査はどういった方が利用するのでしょうか。
結婚を前提に考えているパートナーがいる方
結婚調査ということもあり、基本的に結婚調査は結婚を控えているパートナーが相手のことを知るために利用します。
以下のような疑問を解消したいという方やパートナーには聞きづらいけれど、知りたいことがあるという人に適しています。
- 結婚を考えているけど、異性関係に不安がある
- パートナ-がどんな職場で働いているのかを知りたい
- ギャンブルをしているかどうかの真相を知りたい
パートナーの調査を依頼することで自身の持つ疑問や不安が解消できれば、より結婚に前向きになれるというメリットがあります。
逆にデメリットとしては、調査結果により不安要素が増えてしまうと、結婚に対して前向きになれなかったり、最悪の場合は婚約解消になってしまうリスクがあります。
子どもの結婚を控えている両親や親族
子どもの結婚を控えている両親や親族も、探偵社に結婚調査を依頼することがあります。その理由は子どもの結婚相手のことを知りたいという気持ちや、子どもの結婚相手がふさわしい相手かどうかを知る方法として利用します。
一昔前はお見合い結婚が主流となっていたので、親が子を心配して結婚調査を依頼するという流れが一般的でした。
最近では国際結婚が増えており、相手の家柄や人柄についての依頼も多くなっています。なかには両親や親族に結婚を認めてもらうために、結婚調査を依頼することもあります。
中高年の再婚の場合は、同じ失敗をおかして離婚してもらうリスクがあるかどうかを知るために結婚調査を行います。
結婚調査を利用した人の「動機」は何?
結婚調査はパートナーの不安要素をなくすためや、親族が子どもを心配する気持ちから利用されることが多いとお話ししました。
探偵に結婚調査を依頼する具体的な動機としては、どういったものなのでしょうか。
どんな仕事をしている人なのかを知りたい
パートナーと結婚をすると、一般的には何十年も生涯を共にする相手になります。共働きが当たり前だと言われている昨今、相手の経済力や相手がどんな仕事をしているのかというのは気になるポイントです。
1番手っ取り早いのは、直接パートナーに「何の仕事をしているの?」と質問を投げかけることです。
しかし、直接聞いても本当のことを話してくれているのか疑わしいという場合や、職場や勤務時間を聞いても給与と見合っていないなどで不安が生まれることもあります。
労働基準法によると、労働時間は1日8時間・週に40時間と定められています。
第三十二条 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
引用元:昭和二十二年法律第四十九号 労働基準法 より
② 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。
そのため多くの企業では、勤務時間を9:00~17:00の7時間労働(休憩1時間)や8:45~17:30の8時間労働(休憩45分)などに定められています。
例えばパートナーに「正社員で働いている」と言われても、勤務時間が12:00~16:00の4時間労働と一般企業と比べて短いと、「嘘をつかているのでは?」と疑いの気持ちを持ってしまいます。
不安を拭う1番の方法は、実際にパートナーの職場と雇用形態を知ることです。探偵社による調査では、パートナーが何時にどこに出勤をして、何時に帰宅するかなどの真相を調査できます。
相手に借入金が無いか知りたい
多くの夫婦は一緒に生活し、財布も共同となるため、結婚前にパートナーの収入面に対して安心したい気持ちを持ちます。
しかし、最近は結婚後も別々に暮らす「別居婚」や入籍をしない「事実婚」など、結婚が多様化されています。そのため「結婚してから相手に多額の借金があった!」というトラブルは少なくありません。
付き合っている頃には気にならなくとも、いざ結婚前に借金が発覚してしまうと、なかなか結婚に対して前向きな気持ちになれなくなります。 話し合いを行って結婚を延期したり、結婚が破断になってしまうことも考えられます。
結婚前にパートナーに借入金が無いかを知りたい場合は、探偵社や興信所の調査を利用して調べることができます。
休みの日に連絡がとれない
パートナーと休みの日にスムーズに連絡がとれないという場合にも、結婚調査を依頼して調べることがあります。
平日の仕事終わりや夜はデートをしたり、連絡をとったりできるけれど、休日は仕事が休みのはずなのに連絡がとれなかったり、デートができないと「なぜ?」と不安になりますよね。
そういった際は、結婚調査でパートナーの普段の休日の過ごし方を調査できます。休みの日に連絡がとれない原因が“実は既婚者だった”というケースや、“別の異性と頻繁に会っていた”という報告結果があがることもあります。
ギャンブルや異性関係を調査したい
給与をキャンブルに費やされてしまっては、生活ができなくなることも考えられるため、婚約者がギャンブル好きかどうかも重要なポイントです。結婚調査では、婚約者がギャンブルをする人なのかどうかを調べられます。
また趣味がない人なのに貯金がほとんどない場合、ギャンブルはしていなくても、異性にバッグや洋服を貢いでいたという報告ケースもあります。
ギャンブルなどのお金事情だけでなく、異性関係について調査したいと時にも探偵社に調査を依頼できます。
結婚調査はどういった内容を調査できる?
結婚前にパートナーのことを調査できる結婚調査ですが、主に聞き込み調査や張り込み・尾行で情報を入手します。
具体的にはどういった内容を知ることができるのでしょうか。結婚調査を行うことで得られる情報についてお話していきます。
人柄や素行、周囲からの印象
結婚相手の普段の素行は重要なポイントです。結婚調査をすることで、パートナーの「人柄や素行、周囲からの印象」を知ることができます。
結婚すると近所付き合いや親族とのコミュニケーションの取り方も大切です。あなたの前では良い人でも、実は周りからの評価が低かったり、近隣トラブルを巻き起こしていることもあります。
さらに両親との関係性や両親についても調査可能です。結婚すると義理の親になる訳ですから、両親にも問題があれば結婚後のトラブルにも繋がります。そのほか特定の宗教に加入していないかなどの情報も調査できます。
勤務先や仕事内容
婚約者の勤務先や仕事内容も細かく調査できます。依頼内容としては、学歴や職歴などのキャリアを知りたいという人もいれば、現職のみを知りたいという人もいらっしゃいます。経営者や自営業の場合は事業についても調査可能です。
勤務先は探偵が尾行・張り込みという形で、出勤から帰宅まで調査できます。どういった仕事をしているのか分からないという不安から、職場の調査依頼があることは多いです。
交友関係や異性関係、離婚歴
結婚後、不貞行為をすると夫婦の婚姻関係を破綻させるという点で民法709条の違反とみなされ、「不法行為による損害賠償」が成立します。
結婚後に不貞行為が発覚すると、夫婦の関係性が崩れてしまいます。結婚前に婚約者について派手な異性関係があるのかや、離婚歴の調査が依頼できます。
参照元:法律または政令の定めにより設置された審議会等─厚生労働省ホームページより
結婚調査にかかる費用の平均はどのくらい?
結婚前に婚約者や婚約者の両親について調べたいと思っても、顔を知られているため、尾行や聞き込みなどの行為は難しいです。
そこで探偵社や興信所が行っている結婚調査が利用されます。結婚調査にかかる相場や、プランについてご紹介します。
結婚前の素行調査は「30万円前後」
結婚前の素行調査はおよそ30万程度の費用がかかります。調査対象者の素行を知るためには対象者の日常を把握したり、周囲の人間関係について知る必要があります。
調査内容が増えるとそれに比例して金額が増加しますので、例えば婚姻歴を知りたいという1点のみの調査であれば、相場よりも安価となります。
調査を行う人の動員数により調査費用が変動しますので、契約の際にはよく内容を確認するようにしましょう。
時間制プランなら1時間「3,000~7,500円」
1時間あたりの調査金額が決まっており、「調査にかかった時間=請求額」となるのが時間制プランです。探偵社に結婚調査を依頼する相場は、1時間あたり「3,000~7,500円」とされています。
勤務場所の調査やターゲットの行動を調査したい時間が限られている場合など、短時間でできる調査は時間制プランがおすすめです。
1時間5,000円だとすると10時間なら5万円、20時間なら10万円と請求額が分かりやすく、探偵社との金額のすり合わせに差が起きにくいのもメリットと言えるでしょう。
結婚調査を行ったことは基本的には相手にバレない
探偵社は依頼主から調査依頼があると、ターゲットの調査を開始します。その際に依頼者が気になるのは、「パートナーの調査を依頼したことがバレないのか」という問題です。
探偵社に依頼しても、基本的にターゲットに調査がバレることはありません。しかし探偵側のミスが原因ではなく、依頼主の言動で気付かれてしまうこともあります。
探偵側が原因で調査がターゲットに知られてしまう2つのケースをご紹介します。
ケース1:探偵社が会社に電話をかけてしまった
結婚調査では、婚約者の勤務先を知りたいという依頼が多く寄せられます。勤務先を特定するために会社に電話をかけることで、調査対象者にバレてしまうケースがあります。
企業に電話をかけると、電話があった相手や電話番号を控えるため、そのあとに電話番号で検索をかけられてしまうとバレてしまいます。また、怪しい電話だなと感じられると、直接本人に伝えられるリスクもあります。
探偵社が正体を隠して会社に電話をかけることほとんどありませんが、経験の浅い探偵社だとミスをしてしまうこともあります。
ケース2:調査現場を相手に気付かれた
尾行や張り込みでターゲットを調査している途中で、ターゲットに気付かれて調査がバレてしまうこともあります。警戒心の強い人は「もしかして尾行されている?」と思うと、より警戒心が高まります。
探偵社が尾行を行う際には、見失わないために2名体制で行われることが多いです。見逃す確率が少なくなる反面、2名で行うことでターゲットに見つかってしますリスクは高まります。
プロの探偵はバレることなく尾行・張り込みを遂行しますが、万が一尾行に気付かれた場合、さらに継続して尾行することは禁止されています。長年の経験があり、高いスキルを持つ探偵社に依頼しましょう。
調査に精通してる探偵社を選ぼう!
探偵社は自分の肩書きや調査目的を隠して調査を遂行します。探偵社や興信所はプロですから、結婚調査を行ったことは基本的には相手にバレません。
しかし経験の浅い探偵社や悪徳業者は、ターゲットに調査を気付かれてしまったり、契約時の金額提示や内容に相違が出てしまう可能性もあります。
結婚調査の報告書は文書やPDF形式で作成され、依頼主に提出されることで調査が完了します。この書類をターゲットに見られたり、いつもと違う言動で探偵に調査を依頼したことがバレてしまうこともありますので注意しましょう。
結婚後「こんな人だと思わなかった」と後悔しないために
結婚調査は安心して縁談を進めるための調査です。パートナーのことは信頼していても、思わぬ場面であなたの知らない問題が浮かび上がってきてしまうことも考えられます。
結婚後「こんな人だと思わなかった」と後悔しないため、結婚調査を活用しましょう。結婚は人生の一大イベントと言えますので、慎重な決断を!