テレビドラマなどで格好よく難事件を解決していく姿に、探偵という職業に憧れを持つ方も少なくありません。
もしも今から探偵になりたいと思った場合、どのようにすれば探偵になれるのか。また、実際の探偵はどのような仕事をしているのかご存知の方は、ほとんどいないというのが現状でしょう。
実は現在、浮気調査などの需要増加から、女性で探偵になられる方が非常に増えている状況です。身近に探偵をしているなんて方は多くはないでしょうし、探偵をするのに特別な資格は必要なのか。
ここでは探偵になりたいと思われている方に向けて、探偵になる方法と実際に行っている仕事内容などをご紹介します。
探偵になるには
探偵というと様々なメディア作品の影響もあって、ミステリアスな職業とイメージされる方も多いですが、法律の規制などから「調査業」としてビジネスを確立しているのが現状です。
探偵になるためには、探偵事務所や興信所で働き実践経験を積む方法がスタンダードです。他にも探偵を養成するために設立された探偵学校に通う方法も近年では多く見られているケースです。
独立し、探偵事務所を立ち上げる場合には、探偵業届出証明書が必要になりますが、探偵事務所や興信所に勤める場合には、特別な資格は必要がなく、面接にさえパスすれば、誰でもチャレンジできる職業になります。
探偵になることだけにスポットを当てた場合、一般的な社会人であればハードルは高くない状況です。ただし、探偵業に就いた後、個人的に限界を感じてしまったり、開業をした良いものの集客に困り、廃業に追い込まれてしまったというケースが多く見られます。
年間で探偵業者の廃業数は600件程度と言われていますから、探偵を職業として確立したいのであれば、長年の運営実績がある探偵事務所や興信所に勤めるのがおすすめです。
探偵になる近道?探偵学校の種類
探偵になるには、特別な資格や学歴といったものは必要なく、誰にでもなれることは前述にある通りです。
しかし、何の知識もない状態から探偵事務所に就職し、下積みをして知識やスキルを身に着けていくのが不安という方もいらっしゃいます。
こういった方のために探偵スクールなどの民間学校が存在しているのをご存知でしょうか。探偵になるのに国家資格は必要ありませんが、具体的な尾行の方法や注意点、証拠写真、指紋の採取。探偵が使っている特殊な機材の使い方を学ぶことができます。
また探偵業をする場合に遵守しなければならない条例があったり、頭に入れておくべき刑法などの法律知識。資料や情報整理の方法や裁判でも有効となる報告書の作成方法など、素人では分からない知識を探偵学校では学ぶことが出来ます。
ただし、探偵学校に通うための費用は高額であるため、実際に探偵として働いたときに活きる知識やスキルを学べなければ、時間とお金の無駄に終わってしまうことが多いのも現実です。
探偵学校に関しては大きく講習タイプとテキストタイプ、実地研修タイプの3種類に分けることができます。それぞれの特徴を紹介しますので、専門学校に通って探偵を目指すという方は是非参考にしてみましょう。
講習スタイル
講習タイプはセミナーな講習会といった形で開催されるスタイルです。講習に参加することを主催者に伝え、用意されている会場に赴き、探偵に関しての知識やスキルを応募した参加者と一緒に学んでいくというスタイルになります。
講習が開催されるのは、大体土日などの2、3時間というケースや、長いところでは半日くらいの時間設定になっているケースが多く、本業があり、将来的にキャリアチェンジをして探偵をしたいという方に向けて開催されているものが多く見られます。
テキストスタイル
文字通り探偵学校が出版している調査方法マニュアルなどの教材を購入して通信教育のようにして学んでいくスタイルになります。
それぞれの探偵学校が実際に行っている探偵業のやり方が記載されているテキストを購入して、その教材を使い知識を身につけていくという方法です。
良くも悪くも文字上の知識習得でしかなく、知識を詰め込むだけになってしまうため、経験を積むことができない方法とも言えます。
講習を受けたり、実地研修など実際に行ってみてスキルを身に着けるというスタイルの探偵学校に通うことが難しいという方が選択する方法と言えるでしょう。
実地研修スタイル
実地研修スタイルの探偵学校も存在します。テキストスタイルと講習スタイルの一部が共有されているスタイルです。
実地スタイルは探偵学校を運営している探偵事務所が実際に良く依頼がある案件を模擬調査させて、実際に使う探偵の機材の使い方や、調査の方法を手取り足取り教えてくれるというものです。
時間や労力が掛かる分、前者の2スタイルよりも高額な授業料を支払う必要があります。
探偵になるために必要な資格
探偵になるために必要な資格は、存在しません。ただし、尾行などの調査をする際には、車を使うことになることが考えられるため、第一種普通免許の取得は必須と言えるかもしれません。
移動手段で利用できる免許を取得している場合は、重宝されるケースが多く、大型、原付、大型二輪、普通二輪などの免許を取得していれば、仕事の幅が広がるかもしれませんね。
探偵の仕事内容
探偵の仕事内容は、ドラマで見るような難事件の解決といった依頼はほぼありません。実際にどういった仕事をしているのかといえば、大抵の場合には夫婦間で依頼される浮気調査や、結婚相手などの素行調査。
新規採用予定の社員や、既存している社員の素行調査。盗聴、盗撮機器の発見調査。そして人探し調査といったものが主流になっています。
気になる探偵の給料は
探偵という職業にいくら憧れを抱いても、現実的に生活をしていければ、なるだけ損と思うのが一般的ですよね。そこで気になってくるのは、探偵の年収や給料面などの待遇ではないでしょうか。
信頼と実績のある探偵の場合には、大手企業の専属などになり、数千万円という年収を稼ぐ方もいらっしゃいます。しかし現実的には、このような稼ぎを実現できている探偵はごく一部と言わざるを得ません。
大手探偵事務所に雇われている探偵の場合、月収で30万円前後、小さな探偵事務所や地方専門の場合なら20万円前後が相場と言われています。
年収では300万円から400万円前後が平均値となっています。給与に対しての拘束時間を換算すると、割に合わないと感じる方も少なくないのが現状でしょう。
将来独立も可能?探偵の将来性
探偵の将来性に関してですが、こればかりは個人差が大きいと言わざるを得ません。探偵の仕事は結果がすべて。
依頼人の要求に対して、どれだけの結果を出すことができるかで、未来は明るくもなり暗くもなると言わざるを得ません。
探偵社そのものを信頼するクライアントも存在しますが、基本的には探偵個人の仕事のできによって依頼が寄せられるケースがほとんどですから、まずは依頼が多く寄せられる探偵社で働き、目に見える実績を出せれば、独立開業してもクライアントがついてくることになり、将来性も明るいということになるわけです。
ますは行動!興信所や探偵事務所で働いてみよう
探偵になりたいと思っているのであれば、探偵学校を利用するという方法もありますが、実際に行うことでしか身に着けられないスキルや知識も存在します。
だとするなら、高い授業料を支払うよりも、実践で鍛えた方が報酬も得られるため、おすすめの方法と言えるでしょう。
知識だけではどうにもならない特殊な業種であるため、実際に行動に出て働いた上で十分に活躍できる仕事なのかどうかをご自身で確認してみることをおすすめします。